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道路特定財源
2008-04-22 Tue 12:40

4月になり各燃料価格はどうなったでしょう?
ガソリンで軒並み20円程度値下がりし財布に優しくなった反面、依然、道路特定財源の問題が残されフクザツな心境で給油しているのですが、この問題は実はそう単純な問題ではなさそうです。4月末に暫定税率が復活すれば、原油価格高騰分も上乗せされ30円近く現在の価格より値上がりする事は必至とみられており、心配されていた「ガソリン価格の不安定」が現実のものとなりそうなのです。
一方、ガソリン価格の高騰が引金となってより低燃費なクルマへの乗換えが進んでいると思われます。CO2の問題もあって今後はこの傾向はより顕著になるだろうと予想されます。こうなるとガソリンの使用量=走行距離を道路の使用率とし税収するシステムは機能しなくなるのではないでしょうか。もっと言えば燃費による格差が生じてくるのではないかと予測されます。今までもあったはずですが、その差が小さい為に無視されてきたのですが、近年のように2倍3倍と差があると、燃料の使用量がそのまま道路の消耗度に結び付かないと思えてきたのです。そうでなくても13年超えのガソリン車(ディーゼル車は11年)はグリーン化税制の為に、本来より10%割高な自動車税を納めています。逆に低排出ガス適合車は自動車税と取得税で優遇されています。しかし、この制度、確かに低排出ガス車への乗換えを助長するのに必要なのかも知れませんが、新車の生産に必要とするエネルギーは果して地球に優しいのかどうか。1台のクルマを13年以上乗っている人の方が地球に優しいのではないでしょうか。第一、クルマは耐久消耗財ですから大事にすればそれなりに乗れるものです。この税制は「モノを大事にする」という精神を台無しにしてしまうのではないかと思ってしまいます。
ところで、専ら注目されているのが揮発油税ばかりですが、今月末にはもう一つの暫定税率を上乗せしてきた「自動車重量税」の期限切れを迎えます。こちらも揮発油税と同時期に導入された措置ですが、当初はオイルショックの対策として2年間だけ導入される予定が現在まで存続しています。重量税がここまで取り上げられないのが不気味です。
日本ではクルマに9種類の税金が掛けられていますが、その何れもが欧米に比較して高く、自動車税だけでみても米国の14倍、欧州の約2~6倍と際立って高い事が分かります。その税金の多くが道路特定財源であるにも関らず、欧米より日本の道路整備は遅れているのが事実です。日本特有の問題として買収地の高さというのが大きな原因ではあるのですが、それにしても税収の1割を自動車ユーザーが支えているという事実は少し異常だとは感じます。

根本的な揮発油税の問題として化石燃料はいずれ枯渇する資源だという事を念頭に置かなくてはならないと思います。
現在の道路特定財源の仕組みが登場した時代は、ガソリンスタンドからのみ燃料が供給されるシステムでした。今もこの形は変わらないのですが、今後は違った形態が現れるのではないかと思われます。電気自動車、燃料電池、水素、バイオ燃料などの現在は主流あるいは実現していない次世代エコ・カーですが、これ等の内でも電気自動車は家庭用電源で充電できる場合、どうやって道路の維持費を平等に徴収するのでしょう。
現在はハイブリッドカーや超省燃費車を中心としたクルマがエコ・カーの中心となっていますが、これらはガソリンエンジンを搭載していることには替わりはなく、化石燃料に依存している図式です。
しかし、原油が枯渇することを前提として考えると今後の情勢はやはり厳しいものではないかと推察されます。
まず中東情勢の不安定。これはまだ全く出口が見えない状態で、原油の安定供給に支障をきたしています。原油価格高騰の一要因だといえます。
世界情勢の変化。経済先進国の成長に陰りが見え始めた今世紀初頭に取って代わったのが、インドや中国を始めとする国々です。これらの国々の石油消費量が急速に増大することにより原油価格の高騰に拍車が掛かっていると思われます。また、日本の高度成長期を思えば分かる事ですが、環境汚染など深刻な問題が噴出しています。
このように、需要と供給のバランスが崩れた状態では、今後は原油価格を押し上げる要因はあっても押し下げる材料はないに等しく、産出量の問題からかなり早い段階でガソリンが「庶民には手の届かない価格」になる可能性は高いと思われます。その前に商売が成り立たなくなったガソリン販売店が消滅するかも知れません。また、原油を原材料とする樹脂類や化学繊維など石油製品にも影響し、供給先はより重要な箇所に重点的に供給されると共に、原油から他の材料へシフトして行くでしょう。
電力も基本的に火力発電は廃止になると思われます。最新のエネルギー白書には2004年度の発電燃料比率が掲載されていますが、これを見ると原子力発電29.1%、LNG火力発電25.7%、石炭火力発電24.7%、水力発電10.0%、石油火力発電8.2%、LPガス他火力発電1.4%、地熱発電0.4%、新エネルギー発電0.5%となっています。
これから石油による火力発電の比率は低いことが分かるのですが、地熱や水力という無尽蔵なエネルギーで作られる電力は全体の10%あまりで、90%近くが有限資源によって作られているのが分かります。
完全な電気自動車に移行しても、現在の電力生産では元は有限資源に依存している事に、ほとんど変化がないと言えるのではないでしょうか。
これらの資源がどの程度埋蔵されているかが次のデータです。

fig1008-2007.gif


石炭を除けばその他の資源は可採年数が残り100年以内と予想されています。
石油に関しては現在のような形態の生産としては最も早く枯渇すると考えられており、21世紀中に生産できなくなる公算が高いと思われます。反面、オイルサンド、オイルシェールなど、現在あまり利用されてない形の石油資源(非在来資源)の利用などで、石油資源の問題はあまり大きくないとの考えもありますが、これらの新資源はコストの問題があり現在のような利用は難しいだろうと考えられています。

このように見て行くと、今後の展開として原油依存から新エネルギーへのシフトとインフラの複雑化が急速に進むと推測され、政府も考え方を変化させないと道路の維持などできなくなるのではないでしょうか。道路にも石油が使われていますし、これも何時かは何かに代替していかなくてはなりません。
いや、そんな目先だけの話ではありません。今、国会で起こっている事は将来を見据えた議論なのかどうか怪しいものです。
こうした環境問題を軸とした情勢を見据えた上で、平等な税収という方法を模索する良い時期に来たのではないかと思うのですが、どうも議論の核心は選挙や既得権絡みの議論になっているようにしか思えません。

また、我々も本気で子供たちの世代に向けたカッコウだけではないエコロジーが求められていく事でしょう。


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この記事のコメント
深いっ!
読み応えのあるいい記事ですね。
化石燃料の次を考えた場合、今の制度では無理があるし、それはそう遠くもない話しですよね。
国会の”先生”も既得権ばかりではなく、何が本当に必要なのかを真剣に議論するべきでしょう。
取りやすい所から取るといった今のままではそのうちジリ貧ですから。
実際、ガソリンが値上がりしたらまた騒ぎになるんだろうなぁ。
4・1から赤字覚悟で値下げしたスタンドは即値上げする訳にもいかないだろうし、泣くのは末端だけなんですかねぇ・・・
2008-04-23 Wed 22:22 | URL | こ~んず #JalddpaA[ 内容変更]
こ~んずさん
>ジリ貧
全くその通りだと思います。今後は柔軟に発想する事が必要ですし、同時に公平な税の徴収方法を考えないといけないと思います。

>騒ぎになるんだろうなぁ
どうも現実になりそうですねぇ。
この騒ぎの影に隠れてヒッソリ”自動車重量税”の暫定税率が延長でしょうね。

>即値上げ
難しいでしょうね。
今まで「原油価格の高騰分」は直接、販売価格に反映されず、販売店がある程度吸収してきただけに体力的に限界なのではないでしょうか?
2008-04-24 Thu 06:43 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
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