スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 |
サーキットの狼
2008-06-10 Tue 19:44

日曜日、チョット髪が伸びていたので朝からカットの予約を入れていました。そのカットを終えた帰り道での出来事です。横断歩道で信号待ちしていると向こうから低く黒いクルマがやってきます。
何と“ロータス ヨーロッパ”
黒いボディーカラーに金のピンストライプ。
僕はスペシャルに違いないと思いました。目で追うと交差点を左折していきます。何故か僕は「ハンズマン」に向かったのではないかと考えました。
「とにかくカメラを取りに行かなくては」
家に着くなりカメラを持つと「ハンズマン」へ向かいます。何しろあの低さですから駐車場に入らなければ、他のクルマの影になって確認できないでしょう。
ゆっくり駐車場を廻っていると居ました。
勘が的中です!

europa01.jpg


いや~久々にドキドキしました。スーパーカー世代ど真ん中の僕としては「ムルシエラゴ」より直球なクルマですから(笑)シャッターを押す指が震えました。

europa02.jpg


当時日本中にスーパーカーブームを起こした大ヒット漫画「サーキットの狼」で主人公の風吹裕矢が乗っていたクルマこそ、このロータス ヨーロッパでした。当時、作者の池沢さとし氏の愛車だった事はあまりに有名です。漫画の中ではオーナーらしいヨーロッパのエピソードが出てきます。例えばハンドリングのクイックさや、ショックに直接ボルト止めされたスタビライザーを打ち易い事などオーナーでなければ知り得ない特徴が随所に見受けられました。僕達はそれらの場面に目を輝かせながら何度も何度も読み返したものでした。
ヨーロッパは1966年にロータスがこの世に送り出した本格的なミッドシップスポーツです。およそ10年間生産されその間に改良を加えられ大きく4つのシリーズに分けられます。
このヨーロッパが誕生する背景にはコーティナGTの成功によってロータスの経営基盤が安定化したことがありますが、それまでエランで北米のマーケットをカバーしようとしていたのですが不十分だった為、後継の北米戦略モデルとしての任務を帯びます。そのためシリーズ1(タイプ46)ではLHDのみがラインナップされ、RHDが用意されるようになるのはシリーズ2からです。
ヨーロッパはフェラーリなどの高級なスポーツカーではなく、一般的な人でも手が届く価格の本格的なミッドシップスポーツだったのです。そのためシリーズ1では相当なコストダウンがなされています。
パワートレインは全てがルノー16からの流用でチューンはルノーが行ったOHV1.5リッター82PSのユニットがそのまま搭載されていました。このエンジンはオールアルミ製で軽量化のために選択されたのでしょう。因みにこのエンジンはアルピーヌA110と同じエンジンですので、ヘッドをクロスフロー化する事も可能です。しかし82Pではスチール製のボディーには非力であり、当時はまだ先端技術だったFRPを採用するに至った理由はココにあったと思われます。徹底的な軽量化が行われた結果、ボディーパネルは接着カーペットや防音財はなしという快適性を犠牲にしてまで実現したものでした。そのため車体重量は610kgまで押さえ込まれていたのです。
反面、運動性能には惜しみなくロータスの技術が盛り込まれ、サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンで、バックボーンシャシーの中に落とし込むようパワートレインが配置され、重心の位置を徹底的に下げる努力がなされています。
しかしシリーズ2(タイプ54)になるとウインドウは電動化されラジオも標準装備。一見当たり前の装備ですが、シリーズ1に比べれば遥かに快適になったのがシリーズ2と言えるでしょう。その為、重量は50kg増加してしまいました。最大に変わったのはFRPのボディーパネルがボルトで固定されるようになったことです。全体的にヨーロッパは「繊細かつ華奢」というのが印象ですが、ボディーのたわみやしなりも含めて足回りが設計されたようで、このボルトの締め付けトルクが変わるとハンドリングが変わる、と言われるほどボディーがハンドリングに影響するクルマでした。
1971年になると、エランで使用していた1.6リッターDOHCエンジンを移植したTC(タイプ74)が登場します。これに伴って重量はシリーズ2よりも50kg増大します。シリーズ1から100kgも増大し初期の軽快さからは離れて行きます。スタビライザーを打つというのはこのTCからで、シリーズ2まではスタビライザーが高い位置にあったので直接、路面にヒットする事はありませんでした。
その形状から「世界一速いパン屋のバン」といわれたバーティカルフィンを低くして後方視界を向上させたのも、このTCからです。途中モデルチェンジでタイプ65、タイプ74と進化を遂げます。
1年後の1972年に最終型ヨーロッパ、スペシャル(タイプ74S)が登場します。エンジンはエラン譲りのツインカムエンジンをヘッドチューニングし圧縮比を10.3に高めシリーズ最大の126psを発生するビッグバルブと呼ばれるエンジンになりました。吸入空気をより多く吸い込むためにインテークバルブが大型化されています。エンジンの出力向上に伴い、初めてトランスミッションにもオプション設定で、ルノー製の4速ミッションからゴルディーニ製5段マニュアルミッションに変更できるオプションが設けられました。このオプションによって高速での伸びがイマイチだったヨーロッパも、多少高速走行性が良くなり全体のバランスが良くなったのです。
ヨーロッパ・シリーズ1をベースにしたレース仕様が、ロータス47です。グループ4カテゴリーの出走を目論んだこのモデルは、FRP製ボディカウルが更に薄肉化され、プライ数が低いものだから指で押すとペコペコ凹むほどです。エンジンは1.6リッターのコスワースMk.13に換装され、トランスミッションはヒューランド製のFT200の5速ミッションに変更されています。リアサスペンションは当時のロータスF1とほとんど同じの 4リンク式に改められました。ブレーキも市販車の状態では能力不足になり、ドラム式だったリアブレーキをディスクブレーキに変更しています。見た目はヨーロッパでしたが中身は全くの別物で1.6リッターながら時速200キロを軽くオーバーしてしまうモンスターでした。
このクルマはロータスカーズ製ではなくロータスコンポーネント製でカーマガジンによれば55台生産されたとされています。しかしFIAの規定では50台若しくは量産すればよく、実際にはもっと少なかったのではないかと言われています。少なくともシャシープレートは“Lotus Components Limited”と記載されなければ本物のロータス47とは言えません。シャシーを強化しブレーキを大型化したモデルは4台程度で全体では25台~30台程度が完成したと考えられているようです。
タイプ47は戦闘力が高く上のクラスをも喰ってしまうマシンだった、と解説される事が多くこれは確かに事実でしたが、問題も多く特にブレーキとシャシーはウィークポイントだったようです。ブレーキはフェードを起こし易く、シャシーは材質が柔らかい為ストレスに耐えられずクラックが入り、随分悩まされたようです。
実際、市販車でもシャシーのクラックは日常茶飯事でバックボーンシャシーはレストアではクラック修正が避けられないものとなっています。またシャシーの上に防振用のカーペットが敷かれていて、これが水分を含んでしまうので、シャシーは錆びから逃れられません。これが「ヨーロッパのバックボーンシャシーは使い捨て」と言われる原因です。

今回、目撃したのはスペシャルです。大分ナンバーではなかったので全くの偶然で目撃したようです。
ヨーロッパは足回り、特にショックとスプリングは信頼性が低く、社外品に交換される事が多く、このヨーロッパもリアから覗くと社外品に交換されていました。

europa04.jpg


LHD仕様で恐らく北米からの平行輸入車かアメリカから入手したのではないかと推測されます。
サイズが3980×1650×1090mmというサイズで短く低いサイズです。隣のワゴンRと比較すると見下ろす位しか高さがなく、小さいクルマだということが良く分かります。

europa03.jpg


74年まで生産され1万台弱という「この手」のクルマとしては生産台数も多く、日本では人気も高い事から比較的入手しやすいのですが、何しろ40年も前のクルマですからそれなりの覚悟は必要かも知れません。ボディーはFRPなので火が付けば気持ち良く燃えてしまうでしょうしね(笑)

別窓 | はいっ、ちーづ!ぱぢり! | コメント:6 | トラックバック:0 |
<<泥棒にご用心 | 欧州車貧乏記録簿 | こっちのみ~ずはあ~まいぞ>>
この記事のコメント
おお!
ヨーロッパじゃないですか!(笑)
これは間違いなくスペシャルですね、ヨーロッパは今でもまったくの新車同然のレストアが出来るらしですよねぇ。
持ってたら楽しいだろうなぁ^^
2008-06-10 Tue 22:42 | URL | こ~んず #JalddpaA[ 内容変更]
「なむ、スタビライザ~~~!」
2008-06-10 Tue 23:37 | URL | きゃつお #-[ 内容変更]
ちょうど、チョロQネタを書き込んだ所でした。
グッドタイミングです。

狼ヨーロッパの白は別格として、ヨーロッパはこのカラーですよね。

2度ほど実車を見ましたが、車高の低さはカッコいい反面周りのミニバン(車高が高い車)に発見されにくいのではないかと思いますね。
2008-06-11 Wed 19:11 | URL | LOHAS20 #-[ 内容変更]
こ~んずさん
>楽しいだろうなぁ
持てたらね(核爆)
現実は甘くないよ~
2008-06-12 Thu 21:54 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
きゃつおさん
スタビを打ったらショックも交換です。
「なむ、足回り一式~~~!」(核爆)
2008-06-12 Thu 21:56 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
LOHAS20さん
>発見されにくいのではない
後ろを見ないドライバーは意外と多いと知りました。
ミニバンでなくても発見しない人がいるかも(苦笑)
このカラーはJPSですからオリジナルなら最後期の74年モデルです。
2008-06-12 Thu 22:00 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 欧州車貧乏記録簿 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。