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設計技術
2008-08-10 Sun 16:10

前回のエントリで「モジュール」なる言葉を使いました。この言葉は建築業界で使われる用語なのですが、知らない人にとっては「何のこっちゃ」と言われるかも知れません。
工業規格というのはJISによって厳格に決められています。ほとんどの製品はこの規格に沿って設計されるものなのです。たとえばミリねじボルトだと8、10、12、14と2㎜飛ばしの規格になっています。例外的に13㎜というサイズもありますがこれは例外であることに間違いなく、レンチのセット品には含まれないサイズです。ですから通常はこういうサイズのレンチは別途購入するのが普通です。かつてトヨタが一部13㎜を使っていた時期があって、車載工具に標準で入っていた時期があります。

こういう規格に沿わずに勝って気ままに設計することは無論可能です。しかしそれはムダであるばかりかとても不経済なのです。
どうしてか、といえば例えば13.5mmというボルトを作ったとしましょう。図面上はどんなサイズでもどんなにムリな加工のボルトでも描くことができます。しかし13.5mmのボルト規格が存在しないばかりか工具も存在しません。それを製造するために莫大な費用を投じて製造施設を用意しなければなりません。どうしても必要性があるというのならともかく、通常は12㎜か14㎜のボルトで設計し強度に応じて選択を変えるものです。
クルマもボディー外板や内装品の樹脂部品はその多くが専用設計になっています。しかし細部を見ると汎用品や共用部品が多い事に気付くと思います。
クルマは比較的専用設計が多く取り入れられる分野ですが、それでもコストの問題から多くの汎用部品を使用しています。例えば、タイヤとホイールは自動車メーカーの規格ではなくタイヤメーカーの規格に沿っています。

建築物の特徴は「ワンオフ」の受注生産品であることです。一部のプレハブ住宅などを除けば、同じ建築物はこの世に存在しない製造品です。
ところがこのような性格の建築物も工業規格の呪縛から逃れることはできません。建築物は確かにワンオフなものなのですが、その材料となると規格品ばかりだからです。それをうまく組み合わせることで目的に応じた建物にするのが極めて普通なのです。
材木、各種金物、サッシ、屋根材、内装材、設備品などなど規格品を上げればキリがないくらいです。但し、他の製品と大きく異なるのが、それらの規格品に人が手を加えて初めて部品として機能することです。しかもその多くは現場での加工です。
では建築規格はどのように決められているのでしょうか。
大雑把に言うと「尺貫法」に沿って決められています。意外でしょうか?
日本のかつて使っていた長さの単位は尺寸です。現在はメートル法なので一般には使いませんが、この尺貫法は依然として大きさの規準として残っています。焼物の基準は寸で鉢の号数は1号が1寸だった事の名残です。現在は1号を3㎝と読むので5号鉢は直径約15㎝になるのです。
尺貫法は中国から輸入された度量衡制で日本に限らず東南アジアでも使用されていました。今の1寸=3㎝と固定されたのは7世紀頃とされています。日本では明治8年に厳密に統一され1寸は3.03㎝と定められました。1895年に日本はメートル原器が製作されるとのことからメートル条約に加入し、1991年には新たなメートル法を基準とする度量衡法が施行されますが、建築業界は尺貫法の使用が認められ、寸法のダブルスタンダードという状態が続きます。1951年に計量法が制定され、原則メートル法に一本化され、土地・建物の表記に限って尺貫法の利用が許されることになりました。
僕が高校の授業で習った時期はもちろんメートル法で、原則尺貫法の使用が禁止ですから授業では全く触れませんので、尺貫法に基づいてモジュールが決められていることは社会人になってやっとわかったことでした。現場では尺貫法をさも偉そうに使う人もいますし、それを分からないと「授業をサボってたのか」みたいな反応の人がいます。
そういう人はただ自分が無知だと告白しているようなものです。学校上がりの新社員なら知らなくて当然です。使う事自体禁止なんだから。

本当にモノを知らないって事は恐ろしいわけです。

建築のモジュールは簡単に言うと畳のサイズを基準としています。高校の授業では900㎜を基準として製図の勉強をします。実のところこの寸法もインチキサイズでして、初めて勉強をする生徒の為に端数が丸めてあるのです。現在最も馴染みの表記とすれば坪であり畳2枚分の広さで、1間(6尺)×1間が3.3㎡です。
本来はベニヤ板の3尺×6尺(サブロク版)と呼ばれるサイズを設計モジュールとする事が多く実寸は909×1818㎜ですがモジュールでは寸法を丸めて910×1820㎜を使います。実際のサブロク版ベニヤ板もこの寸法に伸寸を5㎜程度足した製品が流通しています。従ってこのモジュール寸法に従わないと材料がムダになるということが理解できると思います。
このモジュールに挑戦したのがル・コルビジェで「モデュロール」という黄金比を使った建築モジュールを持ち込もうとしましたが、現場から猛反発されたといいます。ユニテ・ダビタシオンがこのモデュロールを採用した建築物ですが、コルビジェがこのモデュロールに関する本を2冊も書くほど入れ込んだにも関わらず一般化しなかったのは、美しいだけでは工業製品は成立しない、ということを証明していると思います。
日本でも様々な研究はされていて池辺陽の「GMモジュール」、内田祥哉の「DΦモジュール」などが有名ですが、どれも実験的で一般化するには程遠いものでした。
910モジュール以外にもメートルモジュールだとか、輸入住宅の2×4住宅のモジュールだとかあるのですが、どれも一長一短でありそれ専用の材料を使う事が前提ですから応用は利き難いですね。
ホームセンターの木材売り場を覗くとこの寸法の意味が良く分かると思います。

さて今日はジオラマの材料を買い出しに行きました。特にベースとなるケースを購入しておかないといつまで経っても具体的な作業が始まりませんから、何が何でも入手する必要がありました。
大分市ではキット以外の材料を豊富に扱っているお店は数が少なく森町のM-HANDSや大道のホビーギルドがありますがホビーギルドはエバーグリーンのプラ棒を常時置いてある店なのですが駐車場の問題から行き難くなっています。M-HANDSはご主人がクルマ好きなのでシバシバ伺う店なのですが材料には若干偏りがあるようです。
今回はある程度メインの材料を見極めたかったので物量豊富な別府市にあるまつやに行く事にしました。確かにこの店はキットも工具も豊富に揃っていてこういう時に役立つお店です。欲をいうとミニチュアカーの品揃えが今ひとつツボではないのが残念です。
さて
キットの規模を決めるケースですが、数えるほどしかありません。第一図面の基礎にしたWAVE社のケースはひとつもありませんでした。
ご主人に尋ねると「WAVEのケースはカタログ落ち」だそうです。
そう敷地に変更が生じたんです!
いろいろ悩んだのですが安定供給されているタミヤ製のディスプレイケースCで行くしかないようです。

いきなり設計変更_| ̄|○

でもさ3㎜のスチレンボードと0.1㎜の洋白板を見つけたよ~
3㎜厚なら実寸で129㎜だから収まりも実物に近くできます。
洋白板はネット注文しかないかなと思っていましたが、使用頻度の高い0.1㎜が手に入ったので助かりました。
きっちりケースの採寸も終わったのでいよいよ決定稿に限りなく近い図面を起こします。
少しだけど一歩進んだぞ(笑)

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この記事のコメント
いきなり設計変更
その方が燃えるんじゃないのぉ(爆)
2008-08-10 Sun 19:27 | URL | こ~んず #JalddpaA[ 内容変更]
910×1820㎜ですか、懐かしい。
昔CADで書いていた頃を思い出します。

地域によってちょっと違うところがありましたね。

ちなみにCADと言っても建てる方じゃなくて壊す方でしたが。(^^;
2008-08-10 Sun 22:30 | URL | LOHAS20 #-[ 内容変更]
こ~んずさん
>燃えるんじゃないのぉ

だって燃え尽きちゃうじゃないのぉ(核爆)
2008-08-12 Tue 07:35 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
LOHAS20さん
使っていた人には懐かしい寸法です(笑)

>地域
九州の木材規格で950モジュールっていうのがありますね。でも一般流通している材にどうしても寄っちゃうんだよね。結局コストの関係で業者の相見積もりを取れないと敬遠しがちです。

LOHAS20さんもCAD使ってたんですね。
そのうち、やろうかなCADの話題。
2008-08-12 Tue 07:39 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
なんかすごい・・・
かなり気合入ってますね。これはこ~んずさんでなくても欲しくなります(笑)
2008-08-12 Tue 19:19 | URL | きゃつお #-[ 内容変更]
もう一歩くらい
進んだかな?(爆)
2008-08-13 Wed 16:33 | URL | こ~んず #JalddpaA[ 内容変更]
きゃつおさん
あまり凝った作りになると「完成しない」見込みが高くなります(苦笑)
できるだけシンプルな作りを模索しているのですが、1つが解決すると別の問題が発生する有様です。
2008-08-17 Sun 20:47 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
こ~んずさん
図面上の検討は結構進んだんじゃないですかね(爆)
この時点で収まりがおかしい所を潰さないと後で苦労します。
2008-08-17 Sun 20:49 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
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