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VR-4との別れ
2007-08-05 Sun 17:45

僕はシトロエンZXの前にギャランVR-4というクルマに乗っていました。
忘れもしない3年前の今日、事故により廃車となりました。
僕は会社を出て、いつもの通勤路を走り帰宅していました。時間は帰宅や帰社のラッシュでごったがえす午後6時前。
当時、よく使っていた通勤の道は幾つかの渋滞ポイントというのがあって、国道だというのにノロノロ運転を余儀なくされる場所があります。しかも、混んでいるのに渋滞を好い事に携帯メールやらTV、挙句には読書をしている運転者がいて、明らかに運転に集中できていないドライバーが渋滞のイライラを増長させる原因ともなっています。
その日、僕の前にはシルバーのアルトが走っていました。所謂、オバサン車です。このアルト、渋滞で少ししか動かないのに、前の車が動き出してもすぐには動かず、停止位置が定まらないのか、ブレーキで停車した後も少しずつ動く、というAT車特有の「マニュアル車」の天敵みたいな運転をしていました。後ろのドライバーもカンに障るのか、体を傾けて前の様子を窺っています。やっと信号が見えて来ました。この信号を過ぎると、家まではスムーズに流れる4車線道が待っています。しかし前のアルトは前車に付いて行こうとはせず、左車線のクルマが割り込んで信号をパスして行きます。アルトは信号で止まりました。
信号が青になってもノロノロと動き出し、時速30km(この道は50km制限)で悠々と走ります。
さすがに僕も我慢なりません。

「このアルトを早くパスしないと、ズッと引っ張られる」

しかし左車線も数珠繋がりで入る余地がありません。
100mほど走るとスーパーに入るクルマで左車線前方がクリアです。

チャンス到来

僕は左車線に車線変更すると加速体制に入りました。周囲の状況を確認します。
前方40数メートル地点にビデオ屋の駐車場から出ようとしているRV車が見えます。ウインカーが点滅していないので同じ方向へ向かうものと思われ、距離からいって今出れば急ブレーキを踏ませる事になるので出る心配はなさそうですが、万が一を考えると右車線に入り、後方から追突するリスクを回避すべきです。
僕はこのように判断し、3速から一気に法定速度までVR-4を加速させました。加速番長のVR-4は瞬間的に法定速度に到達しアルトの前方へ出ました。スピードメーターで55kmを確認してサイドミラーを確認。十分、危険のない範囲で右車線に入れる事を確認できた僕は、ウインカーを上げ右へ車線変更を始めました。
しかし、目の端に動くものが移ったのです。
そう、さっき確認していたRV車が動き出し完全に前方を塞いでしまったのです。このRV車はウインカーも出さずに右折しようとしていたのです。しかもラッシュアワーの幹線道路で。
RV車までの距離はおよそ15m。衝突は免れようもありません。
僕は咄嗟に

「ドライバーは避けねば」

と思い、フルブレーキングしながら左へステア。
RV車の後輪へ目掛け向かっていました。
スキール音と共に引き攣る顔でこちらを見やるRV車のドライバー。
衝突音と共に盛り上がるボンネット。吹き飛んでいく部品の数々。
潰されたラジエターの水蒸気。エンジンが押され駆動系が拉げる鈍い音。
襲い掛かる急激な衝撃G。
一瞬、強い衝撃で気を失っていたようです。

瞬間が長く感じられる時間


相手のドライバーが窓を叩き

「大丈夫ですか!」

という声で我を取り戻した僕は「現状の確認をしなければ」と考えたようです。相手のドライバーに「大丈夫です」と答えながらも、ミッションが抜けなくて不動状態にある事、ガソリンはもれていない事などを確認するとVR-4を降りました。
外から見たVR-4はオフセットして衝突した事が仇となり、右Fストラットまで完全に大破して辺りにガラスと粉々になった部品やらオイルを撒き散らしていました。この時、悟りました。

VR-4は修理不可能だ。

相手のドライバーも気が動転していて手が震えています。
その後、警察が来て現場検証。不動になったVR-4を運ぶためにレッカー車も到着してVR-4は移動の準備に入っています。平山自動車さんとはこの事故が原因で知り合いました。

「アンタ本当にケガはないの?」

大丈夫みたいですとは言ったものの、少しづつ首に違和感が出ていました。こうしている間に保険屋さんも到着して、事故の状況や首に少し痛みが出ている事などを伝えます。家までは近いので保険屋さんが送ってくれる事になりました。
翌日、ベッドから起きようとすると激痛で体が動きません。病院に行って出た診断結果は頚椎捻挫。俗に言う「むち打ち症」です。その後、入院したり偏頭痛に悩まされたり大変でした。

何故こんな事故になってしまったのか?
僕の関心はこちらに向かっていました。

~僕の判断ミスだったのか?~

数日後、相手のドライバーが挨拶にみえたのですが、僕は体の状態が思わしくないので、家に上がって頂きました。
相手の方にはケガがなかった事や警察の検分の時に随分怒られたことなどを聞きました。
最後にどうしても訪ねたかった事を聞きました。

「どうしてあの距離で出てきたのです。どの時点で僕のクルマを確認していて安全と判断したのですか?」
僕の問いに対して予想もできない答えが返って来たのです。

「見ていません」
「えっ、一度もですか」
「ハイ」

予想だにできなかった答えに僕は言葉が詰まってしまいました。そして、思わず出た言葉は・・・

「事故はお互い様だとは思っています。加害者にも被害者にも成り得るからです。だから、こんな事は言いたくないのですが《死ぬのなら一人で死んで下さい。他人を巻き込まないで死んで下さい》あなたのした事ってそういう事です」

感情的なことを言う積もりはありませんでした。しかし言わなければならない時もある・・・



数日後、保険屋さんから連絡があり修理不可能と通達されました。エンジンなどは兎も角としてシャシーが終わっていたのです。
どうしても踏ん切りがつかず、お盆休みにVR-4を見に行くと、そこには前方が原型を留めないほど大破したVR-4がありました。
<戦車>と仇名されるほどボディーが硬いE39Aでなければあの時、僕は死んでいたかも知れない。僕の身代わりになったのだ。

廃車と結論するより外なかった。

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この記事のコメント
事故
本当に嫌なものです、加害者も被害者も。
IKEAさんの様に、事故の要因を分析して次に生かすタイプの人は基本的に事故はほとんど起こさない。
でも「見ていない」のでは避けようがない。
厳しい事を言ったのは当然でしょう、まともに運転席に突っ込まない判断を出来るドライバーが相手でRV車の運転手はラッキーだった。
そう考えれば考えるほどIKEAさんは踏んだり蹴ったりですが(^^;
2007-08-05 Sun 20:46 | URL | こ~んず #JalddpaA[ 内容変更]
怖かった
久しぶりにカキコさせてもらいます。m(__)m

今こうしてネタを書いているのですから、後遺症は大丈夫?なのかな。

すごい緊迫感を持って読ませていただきました。
冷静な自己分析並びに判断をされてる中、
>見ていません
この一言は、キツイです。
自分がIKEAさんの立場なら、殴っていたかも知れません。

でも一言言わせてください。
出入り禁止覚悟の上です。

のろのろアルトを抜きにかからなければ、
この事故は無かったのでは?
引き金はアルトである事は間違い無いでしょう。
でも、引いてしまったのは御本人なのでは。

いい子ぶりっ子をするつもりも無いので白状しますと、
自分は、似たような状況で自爆事故を起しました。
振り返ると平常心を無くしていました。

暴言すみません。 m(__)m
2007-08-05 Sun 23:51 | URL | 紫陽花 #-[ 内容変更]
そのようなことがあったのですね。
強烈に大変でした。
私は事故の受付を日常業務でしていましたので、ikeaさんの思う事も紫陽花さんの思う事も、ありと思います。
ただ言えることは、ハンドルもった人にはすべて過失があると言うことだと思っています。
事故をしたときは謙虚に、、、と思ってハンドルをにぎっています。
首の痛みとかつらかったでしょうね。
私も気をつけたいと思います。VR-4に合掌です。

2007-08-06 Mon 16:36 | URL | てんこ #-[ 内容変更]
>こ~んずさん

踏んだり蹴ったりというのはありましたね。
でも、この事故が起こった事によって相手のドライバーの安全意識も少しは変わったのじゃないでしょうか。もし事故が起きなければ、今でも同じ事をしていたかも知れません。
事故がなくて「危険だ」と気が付いてくれればもっと良かったのですが。

>紫陽花さん

>出入り禁止覚悟の上です。
いや、今後も自由に出たり入ったりして下さい。
こんな事くらいで「出入り禁止」なんてナンセンスだし、僕はそんな高飛車でもないですよ(笑)

仰っている事はその通りだと思います。アルトを抜きに掛かった時点でお膳立てしてしまったんですね。
文面からすると紫陽花さんもご自分を責めたのではないかと思われます。
失敗を次に生かせれば良いと思いますが如何でしょう。

>てんこさん

>ハンドルもった人にはすべて過失があると言うことだと思っています。

その通りだと思います。この意識が欠落すると事故だらけになってしまいます。

>VR-4に合掌です。

ありがとうございます。あの世でVR-4も喜んでいることでしょう。

>皆さん

事故って本当にイヤなものです。ケガがあってもなくても。
現在は後遺症も殆どなくて支障はありません。タマに頭痛がある程度です。
事故には十分気をつけて下さい。楽しいクルマ趣味のためにも。
2007-08-07 Tue 07:23 | URL | IKEA #-[ 内容変更]
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